脳梗塞の前兆と初期症状｜見逃さないサインとは？

脳梗塞は発生メカニズムによって3種類に分けられます。
 

1. 脳血栓症：脳の血管そのもので血栓（血の塊）ができ、血管が詰まる

2. 脳塞栓症：心臓など脳以外の場所でできた血栓が血流に乗って脳に運ばれ、血管を詰まらせる

3. 血行力学性梗塞：血管は詰まっていないが、何らかの原因で脳への血流が著しく減少する

脳梗塞、特に脳血栓症では、本格的な発作の前に「一過性脳虚血発作（TIA）」と呼ばれる前兆症状が現れることがあります。これらの症状は24時間以内（多くは数分～数十分）に消えるため、見逃されがちですが、非常に重要な警告サインです。

主な前兆症状：

• ふわふわとした動揺性めまい

• ろれつが回らなくなる

• 片方の手足のしびれ

• 片目が見えなくなる、物が二重に見える

これらの症状を経験した人の約3割が、近い将来脳梗塞を発症するというデータがあります。前兆症状が出た段階で適切な検査と治療を受けることが、重大な発作を防ぐカギとなります。

脳梗塞の症状は、どの血管が詰まったかによって大きく異なります。

■前大脳動脈が詰まった場合（全体の約5%）

• 片側の下肢の強い麻痺
• 周囲への無関心
• 尿失禁

■中大脳動脈が詰まった場合（全体の60-70%）

• 片側全体の麻痺（片麻痺）

• 知覚障害

• 失語（言葉がうまく話せない）

• 失行（日常動作ができない）

• 失認（人の顔がわからない）

■後大脳動脈が詰まった場合（全体の約30%）

• 半盲（両目の同じ側が見えなくなる）

• 失読（読めても意味が理解できない）

• せん妄状態（幻覚・幻聴）

• 片麻痺や半身知覚障害

脳梗塞の主な原因は、高血圧・糖尿病・高脂血症・喫煙・ストレスなどの生活習慣病です。特に高血圧は血管壁にダメージを与え、血栓ができやすくなります。

予防のためのポイント：

1. 塩分と脂肪の摂取を控える

2. 適度な運動を心がける

3. 十分な水分補給（特に就寝前と起床時）

4. ストレス管理

5. 禁煙

6. 定期的な健康診断

脳梗塞は早期発見・早期治療が何よりも重要です。前兆症状や初期症状に気づいたら、すぐに医療機関を受診しましょう。

発症後は、リハビリテーションが回復の鍵となります。脳は損傷した部分の機能を、他の部分で補おうとする能力（可塑性）を持っています。諦めずにリハビリを続けることで、多くの機能が回復する可能性があります。

脳梗塞は生活習慣と深く関わっています。当院では全身バランス矯正RE:SET®︎を通じて、身体のバランスを整え、血流改善をサポートしています。脳梗塞そのものを治療するものではありませんが、健康的な生活を送るための身体づくりをサポートできます。

日々の生活習慣を見直し、気になる症状があれば早めに対処することが、脳梗塞予防の第一歩です。自分の身体と向き合い、健康的な未来を築いていきましょう。