■来院時の症状

• 数年前から花粉症に悩まされている。（もともと喘息も少しある）

• 「くしゃみ」と「鼻をかむ」という動作を繰り返すたびに肩甲骨から首に痛みが走る。

• 花粉が多かった日の夜は背中が痛くて眠れない。

• 呼吸が浅くなっていると感じている。

• 仕事にも集中出来ないほどに背中の痛みが強くなってきたため来院。

■検査・原因分析

• お話をお伺いしている時から背中が猫背気味になっている。

• 入浴の介助など腰を前に曲げながらの動作が多いため、腰周囲の筋肉も硬い。

• 花粉症による「くしゃみ」や「鼻をかむ」という動作が加わり、首の下から肩甲骨周囲の筋肉が硬い。

• 背骨の動きも悪くなっている。

• 顔を真っすぐ上げにくい状態が続き、筋肉及び背骨の両方が本来の動きを失っている。

■施術プラン

• 首から肩甲骨、背中にかけて硬くなった筋肉と関節の緊張を取る。
• 同時に「呼吸の仕方」も重視し、施術に取り入れていく。
• 咳による前かがみ→肩甲骨が外側へ引っ張られる→首・肩の緊張 という負のサイクルを断つ。
• 首、肩、腕が前に出すぎないように、日頃の姿勢、体操等で正しい位置に戻せるようにする。

■経過

1回目：

• 粉の多い日であったためマスクをしたまま施術を行う。
  （空気清浄機も花粉モードで強く）
• うつ伏せになった時に肩・首の緊張が強すぎて、肩甲骨がベッドから浮いてしまう程であった。
• 筋肉をゆっくりほぐしながら始めの5分は呼吸を重視しながら緊張を取っていく。
• 施術後、背中の硬さはまだ残るものの、久しぶりに呼吸が楽に感じるほど顔が上げやすくなった。

2回目:

• 初日の夜はすごくよく眠れた。
• しかし朝起きる時に背中がつったようになりしばらくは痛みがあった。
• また体全体に久しぶりに運動した後のような重だるさが残った。
• 施術を始めると1回目の施術の時よりかなり呼吸がゆっくりになっており、
  筋肉の緩み方が早い。
• 施術後、肩甲骨から背中にかけての重だるさが軽減。
• ただ腰に近い部分の痛みはまだ少し残る。
• 背骨全体の柔軟性をつける体操を行い朝と寝る前に行って頂くようお願いする。

3回目:

• 夜勤明けに風邪をひいてしまい寝ている時間が多かったため、
  肩かた首にかけて凝りが強くなっていた。
• この日は仰向けになり、呼吸を整えながら、後頭部と首の付け根の筋肉をゆるめることから始める。
• 次に通常の施術に入り、筋肉の調整をしながら、肩甲骨と肩の動きの回復を重点的に行った。
  （筋肉の緊張が取れてきているため、関節により動きをつける段階にきていた）
• 施術後、今までで最も効果を実感する。
• これまでの首の重荷がやっと取れたような感覚に。
• 正しい姿勢の取り方の練習を開始する。

4回目:

• 仕事中の背中の張りが以前と比べかなり楽になってきた。
• 朝と夜の決められた体操はきちんと実行している。
• この日は背中全体の施術に加え、腰周囲の関節の動きの回復に重点を置く。
• 姿勢の取り方を繰り返し練習してきた結果、鏡の前でその成果を実感。
• 肩のラインがあがり両肩も並行になり、首のしわ（横線）が少なくなっていることを確認する。
• 表情に笑顔が戻る。

～現在：

• 夜勤明けなど最も体に疲れが出る日に施術を組み入れながら、
  現在も1週間~10日に1回のメンテナンスを継続中。
• 体を使うお仕事なので、疲れにくい体を目指して、
  筋トレにも意欲的に取り組んでいる。